ネオンテトラに向く水質は?寿命や餌は?
1.弱酸性の軟水がベスト
ネオンテトラは、「弱酸性の軟水」を好みます。PH7.0前後の中性で元気に飼育可能ですが、6.0~7.0の間にキープできると理想的です。
※熱帯魚の世界でいう「弱酸性」とは、厳密には決まっていませんが6.0以上、7.0未満です。家庭用品品質表示法などでいうものとは異なりますので注意してください。
ベスト水質はあるといっても、そう水質に神経質な魚ではありません。「水道水(中性~弱アルカリ性)」を使った水換えを適宜していけば、「時間の経過で水が酸化しPHが6.0に寄っていく → 部分換水で7.0に近づく」といったしくみで自然に水質管理できます。
ネオンが元気よく泳ぎ、特にヒレの伸張や色の出方がしっかりしていれば、良い水質です。
意図的に水質を弱酸性とするには、濾材にピートモスなどを使います。あるいは水槽に「流木」を入れることでも、ナチュラルに水を弱酸性としやすくなります。基本的にPH降下剤などは必要ありません。
日本の水道水はPH5.8~8.6です。どちらかといえば7.5~8ぐらいの地域が多いですね。ただ、井戸水や温泉近くなどではPHが非常に高い場合がある(具体的には石鹸が泡立ちにくい)ので、この場合は調整が要ります。水換え前にバケツに張った水にピートモスを入れ、数日置いておくなどの方法で調整できます。ここまで必要な場合はPHメーターがあると楽です。
なお「サンゴ砂」はPHを上げていきますのでネオンテトラには適しません。底床の色の影響から、体色も淡くなってしまいます。
2.適応範囲は広いが…ベスト水温は25度前後
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ネオンテトラは、初心者にも向く熱帯魚で、水温としては22℃~28℃辺りまで幅広く対応します。しかし理想としては「約25℃」です。「25~26℃ぐらい」といったゆるめの捉え方でもOKです。他の南米産小型カラシン、グッピー、グーラミィ、あるいはポピュラーな水草、エビとも適温はほぼ同じです。
保温用具は、ごく一般的なヒーター&サーモスタットでも構いませんし、26度前後にあらかじめ設定されたオートヒーターでも大丈夫です。
3.短い?ネオンテトラの寿命は約2年
約「2年間」がネオンテトラの寿命です。購入した時点で成熟していれば、付き合える年月はもう少し少なくなることも。しかし、あまり寿命が長いと「終生、飼いきれない」ということにもつながりますから、その意味でも初心者・入門者に向く熱帯魚です。
ネオンテトラは10匹以上などで群泳してこそ調子が出る魚です。もし数が少なくなってきた場合は、新しく迎え入れるのが良いですね。
4.餌は、フレークフードが基本
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ネオンテトラの餌は、フレーク状の人工飼料がもっとも良いです。管理しやすく、栄養バランスにも優れています。他にも何か与えるとすれば、冷凍・乾燥のアカムシなどが良いでしょう。
熱帯魚全般にいえますが、餌は「与えすぎない」ことがポイントです。
ネオンの場合は底床に落ちてしまった餌を取ることはあまりできないので、コリドラスやローチ、エビなどを残り餌の掃除用に入れると、餌の腐敗が起きず清潔になります。
5.【注意】意外にもろい面も持つ
ネオン病
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丈夫な魚ではありますが、水槽への導入初期など、体調を崩しやすい面を持つのもネオンテトラです。また白点病に罹患すると感染も早いです。ネオン特有の「ネオン病」も感染が進むと対策が難しい病気です。
「丈夫ではあるものの、水質・水温の急変に弱い」という点はネオンテトラを飼う上で押さえたいポイントです。
このため水換えはあまり一気に行わないようにします。熱帯魚の基本に近い「1~2週間に一度、1/3~1/4」を基準としつつも、2週間に一度1/4など控えめにします。
買ってきた魚は、まず袋のまま水槽に浮かべ、少しずつ水を行き交いさせ、時間をかけて水槽の水になじませていきます。
熱帯魚の病気に関しては、罹患してからどう対策するか?ではなく、そもそも病気にかからないような、日々のびのび泳ぎ回ってもらえるような環境を作ることが大事です。
6.匹数多めの群泳では、水質の悪化に気をつける
ネオンテトラは、やはり群泳させたとき調子が出て、その美しさが際立つ種類です。最低でも10匹単位で飼い、60cm水槽なら30匹~慣れてくれば50匹ほどの飼育が可能です。
しかしあまり過密になってくると餌の量も増え、排泄物とも相まって、水質が悪化しやすくなります。「小さい魚だから」と安易に考えてしまうと、思わぬ水質悪化に悩むこととなります。
特に水草がない状態での群泳は水質悪化が早いです。水草そのものの水質浄化効果はかなり高いものです。最初は余裕を持ち、たとえば「60cm水槽に15匹」といった具合から始めるのもいいでしょう。
7.グリーンネオン、ブラックネオンとは違う種類
グリーンネオン
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グリーンネオンテトラは、ネオンテトラにとても良く似た種類です。しかし別の種類であり、「色違い」等ではありません。3cmほどとやや小さくスリムです。学名はParacheirodon simulans です(ネオンテトラは、Paracheirodon innesiといいます) 。若干の草食性を持ちます。ネオンと比べて、水質変化により弱い面などがあるので、初心者はネオンテトラから始めたほうがベターです。
ブラックネオンテトラ
こちらはブラックネオンテトラ。Hyphessobrycon herbertaxelrodiです。全くの別種で見た目も異なりますから、買い間違えはないでしょう。ネオンテトラと同等以上に飼育容易、温和で丈夫な種類です。大きさはネオンテトラとほぼ同じで約3.5cm。
8.ネオンと同じ水質・水温で混泳させられる魚は多い
グローライトテトラ、ブラックファントムテトラ、プリステラ、ハチェットフィッシュなど南米産小型カラシン各種の他、バルブやラスボラ、ドジョウなどのコイ類、コリドラス、プレコなどのナマズ、南米産ドワーフシクリッド、ディスカス、エンゼルフィッシュ、グーラミィなどと好む水質が似ています。「25~26℃、弱酸性~中性の軟水」でOKです。
コリドラスの場合低めの水温を好みますので、コリドラス主体の水槽なら、温度をコリドラス寄りに振って22~24℃とするなども可能です。
ネオンテトラに攻撃性はなく温和ですから、ネオンテトラが口に入るサイズの魚、スマトラなど他の魚をつつく性質のある魚、ペアをつくり縄張り意識の非常に強い魚(シクリッド系のいくつかなど)でなければ混泳は容易です。
サイズが近く、ネオンテトラと似たような「群泳」をするものとも組み合わせられます。グローライトテトラやラスボラ・ヘテロモルファのほか、敢えて色が似たカーディナルテトラと合わせるのも味があります。
グッピーやプラティ、モーリーなど卵胎生メダカとも問題なく混泳可能です(本来彼らはネオンよりややPHの高い水を好みますが、中性~弱酸性でも問題ありません)。
まとめ
きわめてカンタンに飼育できるネオンテトラ。しかし、あまりに適当に飼ったのでは、魅力を引き出せないどころかキープすることも困難になります。水質・水温などをしっかり押さえて、大切に飼育しましょう。
カージナルテトラ100匹の動画
(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:http://i-aquarium.net/post-773/
参照・画像出典:http://i-aquarium.net/post-2161/
参照・画像出典:https://www.shopping-charm.jp
参照・画像出典:Youtube(DocAquaTV)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)
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