2017 05/09
熱帯魚・エビ

稚魚が産まれたらやってほしい4つのこと

小さな命だからこそ大切に育てたい

グッピーやプラティなど稚魚を直接出産するタイプの魚を飼育された方は経験があると思いますが、稚魚が生まれるということはとても喜ばしいことです。

しかし、稚魚を上手に育てることができず、死なせてしまったという苦い経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

「一寸の虫にも五分の魂」という言葉があるように大きさ数ミリの稚魚も大切な命です。しっかり大きくなって天寿を全うしてもらえるためにも一定以上の知識や道具が必要。

そこで今回は、稚魚が生まれたら、もしくは産卵したらやってもらいたい4つのことを紹介します。

稚魚を育てるために準備してほしいもの

稚魚を育てるためにいくつか準備してほしいものがあります。どれもペットショップやホームセンター等で販売しています。購入するタイミングは母親の腹部が大きく膨らんできたときです。すでに稚魚や卵を産んでしまった場合でも問題ないのですが、共食いなどのリスクがあるので早め早めに準備しましょう。

・産卵飼育ケース
100.産卵箱20140908-02
生まれたばかりの稚魚や卵はとても小さく、成魚と同じ水槽で飼育すると食べられてしまいます。水草を大量に投入すればある程度の数は残せるのですが、レイアウトを損ねてしまうためあまりおすすめではありません。

稚魚を安全に飼育するためにも産卵飼育ケースを必ず用意してください。同じ水槽の中に簡単に取り付けられるタイプならそれほど値段や手間もかかりません。

我が家のグッピーちゃん、また赤ちゃん産みました! しかも今日は産まれる瞬間見れて大興奮。 こないだ産まれたのも含めて今現在、我が家には稚魚が30匹近く居ます。。 by kaoringo_jp

上手な使い方としては、出産間近の親魚を隔離し、出産するまで放置するだけです。生まれたての稚魚は遊泳能力が低く、底面に行く性質を利用してケース内でも親が子供を食べることが無いような仕組みになっています。

画像出典:http://item.rakuten.co.jp

また、景観や成魚の遊泳スペースを確保したい人はサテライト式を使うのもおすすめです。

※サテライト式とは水槽の外側につける産卵箱になります。

・産卵用水草

 

画像出典:http://item.rakuten.co.jp

メダカや金魚など卵を産むタイプの魚の場合、産卵用の水草を必ず準備してください。マツモやカボンバなどの水草でも問題ありませんが、景観を崩さないために写真のような専用の水草を買うのがいいでしょう。

画像出典:https://blogs.yahoo.co.jp

なお、ディスカスの稚魚飼育の場合はかなり特殊です。このような三角錐型の産卵筒が必要になりますので注意しましょう。

エサはどれがいい

孵化19日目
稚魚が生まれたら続いて餌を上げて大きくしていかなければなりません。稚魚用のエサは様々なモノがありますが主に3種類のエサが多く使われています。

ブラインシュリンプ
ブラインシュリンプの幼生

一つ目はブラインシュリンプです。ブラインシュリンプとは塩水に住む小型のプランクトンのことです。子供の頃の自由研究でシーモンキーという生き物を見た方も多いと思いますが、それとほとんど同じ種類と考えてもらって構いません。

ブラインシュリンプは基本的に卵の状態で売られていますが、人力で簡単に孵化させることができ、栄養価も豊富なため、体を大きくしなければいけない稚魚にはうってつけのエサです。稚魚の生存率を高めたい方は迷うことなくブラインシュリンプの卵を購入しましょう。

ただ、孵化させるには専用の孵化器も必要です。

画像出典:http://www.shopping-charm.jp

人口餌

画像出典:http://store.shopping.yahoo.co.jp

二つ目は人口餌です。熱帯魚店では稚魚用のエサとして細かい粒子状のエサが販売されています。比較的安価で、手間もかからないため忙しい人にはおすすめです。

ただ、ブラインシュリンプと比べると稚魚の食いつきが悪く、餌を食べる稚魚とそうでない稚魚に大きく分かれてしまうというのが欠点です。

冷凍ブラインシュリンプ

 

画像出典:http://www.kyorin-net.co.jp

最後に冷凍ブラインシュリンプです。卵から孵化させるのは手間がかかる、でもある程度の生存率は確保したいという場合におすすめ。人口餌に比べると餌の食いつきは良好です。

ただし、卵から孵化させたブラインシュリンプと比べると、水を汚しやすいなどの欠点もあるためこまめな水替えが必須になります。

この3つの中で稚魚の成長という視点からおすすめのエサを考えるとやはりブラインシュリンプでしょうか。確かに、孵化させるのに手間がかかりますが、慣れれば5分程度で準備できます。

飼育時の注意点

金魚稚魚2016(3腹目・孵化当日)
稚魚を大きくするために一つだけ気を付けてほしいことがあります。それは餌を上げる回数です。稚魚は大きな魚と違い、食いだめをすることができません。

朝にたくさん餌をやればいいというものではないのです。稚魚を健康に育てたいのなら一日に5回程度の餌やりをしましょう。朝起床時、仕事に行く前、帰宅後すぐ、夕食後、寝る前というようにすれば仕事をしている人でも簡単です。

親と混泳させるタイミングはいつ?

グッピー
稚魚がある程度大きくなって来れば元の水槽に戻してあげたくなりますよね。ただちょっと待ってください。食べられない大きさになったからすぐ戻すというのは実はリスクが大きいことなんです。

特にタナゴなど縄張り意識の強い魚の場合、自分の子供であろうと攻撃してしまいます。体がまだ小さい子供はそれによって体調を崩し病気にかかってしまう場合もあります。

穏やかな性格の魚の場合は親の半分くらいの大きさになったら、気性が激しい場合は同程度のサイズになるまで混泳させるのは待ちましょう。

累代飼育こそ醍醐味

稚魚
稚魚を安全に飼育するために知っておきたいポイントは4つ。

  1. アイテム
  2. エサ
  3. 飼育方法
  4. 混泳のタイミング

これらの内容を把握することで生まれてくる稚魚たちの生存率がぐっと上がります。熱帯魚の命は短いですが、子孫を作っていけるのも魅力。生まれてきた命を大事にしてアクアリウムを末永く楽しみましょう。

 

※本記事内のflickr画像につきましては、flickrの埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

 

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